私の料理の先生は、檀一雄である。
なんていって、檀先生が弟子として許可してくれたわけでもなんでもありませんが、とにかく師と崇めているのです。
あれは、まだ、学生時代、文庫本で「檀流クッキング」を手にし、それを左手に持ち替えて、料理をしていたのでした。
いま、その文庫本の出版年を確かめると、昭和51年3月20日第四版とあるんです。
それが、今回、このような立派な装丁に生まれ変わっていました。
しかも、檀先生の息子夫妻の共著のかたちです。うーん。共著っていっていいのか、甚だ疑問ではありますが。
とてもシンプルです。
ちなみに・・・昔の文庫本は、こんな感じ・・
じつは、この、昔の文庫本の檀流クッキングには、挿絵が、まったくないのです。
当然、レシピの写真だってありません。
でも、なんというか、料理してみたくなる、そんな文章が綴られているのですね。
今回の、完本でも、檀流クッキングの本文は、ちゃんと生かされています。
そして、レシピはあらためて、本書の後ろにあるんです。しかも・・・
豊富なカラー写真付きです。
時代でしょう。
ともかく、懐かしくなって、本棚から、古い文庫本を取り出してその茶色く変色したページを繰ってみました。
おなじ、麻婆豆腐のページをひらいてみました。